運送業のM&A事例

事例① 後継者不在:地域の大手グループと連携して解決

譲渡企業A社は創業して約30年間、地域に密着して継続してきましたが、66歳を迎えたA社社長は後継者が不在の状況でした。拠点が高速道路のIC近くにあり、建材や製品等を輸送する業務のため、特殊技術を有しておりました。従業員数約10名、トラック保有数6台、金融機関借入残高5,000万円の状況でした。M&A(第三者承継)により譲受をしてくれる所を探している状況でした。

一方、譲受先であるB社は従業員数が100名以上、年商も10億円を超える地域の中でも有数の運送業のグループです。長野県内の中南信地区で主に小口配送や物流センターを有して営業をしています。M&A(買収)を数年前より検討されており、A社のエリアと特殊技術に魅力を感じて譲受の決断をされました。 譲受後も売上高の増加、スケールメリットによるグループ内での経費削減等に成功さ れ、譲受1年間で利益を確保し黒字転換されてグループの強みを発揮しています。  

 譲渡企業(A社)譲受企業(B社)
業種 運送業 運送業
所在地 長野県南信地域 長野県南信地域
年商 100百万円 1,500百万円

事例② 事業の切り離し:地元の運送業が譲受して解決

長野県南信地域で運営しているC社は、県外に親会社を持つ運送グループの子会社で、設立当初は長野県内の荷主様のニーズが強く受注量も多かったのですが、近年は親会社との連携も薄く、受注量も減少傾向でした。親会社の社長は数年前よりM&Aを模索しながら、長野県内の企業で相乗効果が上がりそうな運送業の先があれば良いと感じていました。

譲受先であるD社は、青果の農業生産者複数人で、独自に地域内の青果を輸送するため起業した会社です。県外に青果を運ぶ中で、人材の不足・輸送ルートの効率化等に課題を抱えておりました。また、今後の運送業界の再編を考えると、ある程度の規模拡大による経営の必要性を 感じていたので、C社とのM&Aにより 課題の解決を図る事ができました。

 譲渡企業(C社)譲受企業(D社)
業種 運送業 運送業
所在地 長野県南信地域 長野県南信地域
年商 100百万円 400百万円