建築業のM&A事例
事例① 後継者不在と経営課題の解決のために、譲渡した事例
譲渡企業A社は、小規模ながら地場に密着し、健全な経営を行っていた企業です。しかし、A社社長のご子息は他社に勤務しており、引継ぐ予定がなく、後継者が不在であった。また、従業員が高齢化しており、公共と民間のメンテナンス工事を継続的に行うことが困難になっていました。この事を解決する方法としてM&Aを検討することになりました。1年程度、本当に譲渡して良いか悩まれていましたが、ご家族、社員にとってM&Aが最善方法であることを再認識され、譲渡を決断されました。
譲受企業B社は、営業年数が10年程度と歴史が浅く、業歴が長い同業でかつ事業拡大のため、近隣エリアへ企業との連携を検討されていました。本件成約により、A社は事業承継を実現できました。さらには、B社の人材を派遣してもらうことで新たな受注を増やすことができています。
B社は歴史を引継ぐことができ、B社単独では、受注できなかった公共工事も受注できるようになりました。
譲渡企業(A社) | 譲受企業(B社) | |
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業種 | 設備工事業 | 設備工事業 |
所在地 | 長野県中信地区 | 長野県南信地区 |
年商 | 60百万円 | 800百万円 |
事例② 企業の成長を実現したケース
譲渡企業C社のオーナーは、先代より事業を引き継ぎ、後継者として経営を行っていました。
40代と若く、先代のときと同様の好業績を誇っていましたが、自身が引退するまでのこの先20年は建設業者にとって厳しい時代になると思っていました。今後の経営状況の変化に対応する事と企業をさらに成長させたいという気持ちからM&Aを検討し、手を組んで一緒に成長できる先を探し始めました。
D社を選んだ理由としては、お互いに違う工事技術を持ち、取引先と営業エリアが異なっていたため、相乗効果が見込めると判断したためでした。本件成約後は、両者は今まで通りの業務を行いながら、人材交流を始め、経営計画を連携して作成するようになりました。
1つの物件に対し、土木関連工事と設備工事の両方の受注を獲得できるようになり、早い段階でM&Aの効果が出始め、両社の業績を向上させています。
譲渡企業(A社) | 譲受企業(B社) | |
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業種 | 設備工事業 | 一般土木工事業 |
所在地 | 長野県中信地区 | 愛知県 |
年商 | 250百万円 | 1,000百万円 |